もがく
今年の箱根駅伝・復路中継、田幸寛史さんの解説で印象深い言葉があった。6区・山下り、早稲田と東洋の大接戦。「東洋が走りはスマートに見えますが、腕の振りから早稲田・高野君が最後はもがける様な気がします」
結果は解説通りに早稲田・高野が腕を目一杯に振り、体を動かし、東洋を突き放し、母校の優勝に貢献した。
日々の生活においても、この「もがく」は大切だが、最近、馬の走りにもこの「もがく」が当てはまる様な気がしている。ダイヤモンドSを勝ったコスモメドウは、ラストスパートで全身を使って力を振り絞るフォームに変わって2連勝。早稲田・高野が腕の振りでもがいたのなら、コスモをもがかせたのは、仏・クラストゥスの豪腕だろうか
そしてもう1頭、もがく姿を見たい馬がいる。2戦2勝・ブエナビスタの弟トーセンレーヴだ。初戦は2着馬に詰め寄られ、初めてやる気をだした。2戦目は自らスパートし、他馬に関係なく躍動感あるフォームに変わった。ただ、まだお釣りがある。首の使い方を見ても、全身を使ったフォームは、もがける可能性を秘めた走りだ。毎日杯を予定していると言う。ライバルも強力になるだろう。その時に、まだ見せぬ真の力を見せるかもしれない。クラシックには、まだ間に合うはずだ。
細渕武揚
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