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2010年3月の14件の記事

2010年3月31日 (水)

「1422うまうま警察」

3月21日、
中山9R浅草特別で
モンテアルベルトが
勝ったことを見届けた
老警部。

翌週も中山へ赴いた。


3月28日日曜日、
春の中山は滅法走る
テイクバイストームが
出走するからだ。

午後1時30分スタートの7R、牝馬限定戦。

朝の10時半頃だったと思うが、
オッズはどんなものかと
眺めていると、
ある現象に目が止まった。

馬連の1番人気は
テイクバイストームと
エレガントマナーの
単勝上位2頭の組み合わせ。
ごくごく妥当だ。

しかし、馬連2番人気は
テイクバイストームと単勝8番人気のウインクの組み合わせで
10.8倍となっている。


レースまで時間があるとはいえ、
人気薄のウインクに買いが入っている形跡がある。


ウインクは前走、
テイクバイストームと同じレースに出走し、3着。
2着のテイクバイストームと差のない競馬をした。
ウインクも中山は走る。

「1着はないが、
連には絡む可能性大ということか。それにしても‥。」
老警部は昼休みに競馬場地下でワンタンメンをオーダー。
その後も7レースの
オッズを注視することにした。

午後に入り、
+12キロと発表された
テイクバイストームの
単勝は3倍→2倍台前半へ。

ウインクも支持を伸ばしたが、最終的に単勝10倍を切ることなく5番人気に。
それでもテイクバイストームとの馬連は2番人気をキープ。

馬連の相手としての評価は高いまま締め切り時刻を迎えた。


最後の直線、
テイクバイストームが抜けると、
中団馬群を進んでいた
ウインクが内からスルスルと伸び、
テイクバイストームとウインクで決着。
馬連は1130円だった。

春の中山で再度快走したテイクバイストームの
勝利を見届けた老警部。
「再走事件」とともに

単勝人気以上に連が売れる現象を新たに「オッズ事件」と命名。
今後同時進行で捜査を行うこととしたのだった。

(つづく)


※登場人物だけフィクションです。
作・木村季康

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2010年3月28日 (日)

今週のサクラ

今週のサクラ
船橋法典郵便局前のサクラ。
もうすぐ見頃です。


今年は花冷えの日が多く、花がながもちしてます。

黒宮千香子

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2010年3月21日 (日)

スプリングステークスレース後関係者談話

1着 アリゼオ 横山典騎手

スタートで出負けしてしまったが、うまく二の足をつかってくれました。

横に馬がいると気にするところがあるので前々に行かせようと思っていました。
いい馬ですね。
距離の延長は問題ないと思う。初めて乗る馬だったのでリズムだけを心掛けて乗りました。


2着 ゲシュタルト 勝浦騎手

返し馬の感じがよく、その通りの結果になりました。無理なくすっといいところに着けられました。勝ったかと思った。先が楽しみ。


3着 ローズキングダム 小牧騎手

スタートも位置どりもよかったし、そつなく乗ったと思います。
直線はびっしり追いました。差せると思ったんだけれども‥一回たたいて次リベンジです。


4着 サンライズプリンス 北村友騎手

スタートがうまくいかなかった。馬がソワソワしていたね‥。


7着 スティルゴールド 後藤騎手

物おじせず走っている。あとは経験を積んでいけば。


11着 バーディバーディ 松岡騎手

ダートのほうがいいかもしれない。

☆☆

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2010年3月20日 (土)

新連載「1422うまうま警察」

老警部は何十年にわたって競馬の結果を「捜査」してきた。

理詰め通り進むことがあれば、
説明の施しようのない案件もあり捜査は難航。


麻布台の1422うまうま警察捜査本部。
老警部は捜査員を前に立ち上がった。眉間にはシワが寄っていた。
七三のヘアスタイルが
ボマードによって、薄暗い部屋でも光沢を帯びる。


「えー、先日の中山牝馬S、ニシノブルームーンが勝ちました。
重賞初制覇でありました。

思えば去年春の中山で500万、1000万を2連勝、
この時期は非常に相性がいいようであります。

それから
先週土曜中山8Rで2着だったテイクバイストーム。

3歳春の中山で初勝利、
4歳春の中山で2勝目、

そして5歳になった今年の初戦で2着。
前走11着から巻き返しました。

この馬も春の中山はよく走るようであります。


これらの出来事は偶然か必然か‥


そこで私は、
1年前の春の中山競馬は
どうなっていたのか、
つぶさに調査を開始したのであります。


そこである重大な出来事を見落としていたことに気付いたのです。

ニシノブルームーンは、
去年3月21日土曜、中山9R・鎌ヶ谷特別を勝ちました。
晴れた日の午後のことでありました。

同じ日の次のレースの結果をみてみますと‥

10R アクアマリンS
1着 マイネルファルケ2着 ウェディングフジコ‥」

マイネルファルケ!
ウェディングフジコ?

15人も入れば一杯の会議室がざわめいた。

「マイネルファルケは
先週日曜の中山10Rで2着、
ウェディングフジコは
中山牝馬Sでニシノブルームーンにつぐ2着。

去年起こったことが
今年も繰り返されていたのであります」

老警部はコップの水を口に含んだあと続けた。


「重賞レースでも、同じ馬が2年連続で連対するケースがあります。

記憶に新しいところでは
ネヴァブションが
AJCC2連覇、
マツリダゴッホは
オールカマー3連覇、
ミヤビランベリは
七夕賞を2連覇しております。

これも「再走」を裏付けるものになるのではないかと思うのであります


なぜ彼らが「再走」するのか‥
馬の1年は人の何年分にも相当するはずであります。


はっきりとした理由は
定かではありません。

私たちが人間である以上、
馬が何を感じ何を思い走っているかはなかなか理解できないものであります。
それでも我々は
この難題に立ち向かわなければならんのです」


3月21日、中山9レース浅草特別、
去年春の中山で4,2着のモンテアルベルトを
重要参考馬とすべく、
老警部は、中山競馬場に張り込むことにしたのであった。


(つづく)
※登場人物、団体名はフィクションです。
作・木村季康

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続々サクラサク

続々サクラサク
船橋法典郵便局前のサクラ
すっかり見ごろを迎えていました


強風で散ってしまわないといいけど…


黒宮千香子

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2010年3月15日 (月)

キム特「うまバカ日誌」

報知杯フィリーズレビューは
ゴール前、5頭が横一線。

走ったタイムは
ともに1分22秒8でも
3着までの馬に桜花賞出走権が与えられ、
4着同着のニシノモレッタとロジフェローズは
タッチの差で桜花賞出走権を得られなかった。

ロジフェローズの馬券を
持っていた。
(個人的なことになるがご了承いただきたい)


直線、後方から馬群の中央を突いてぐんぐん伸びる。
馬が前後左右にいても決してひるまなかった。

残り600mのタイムは
メンバー最速タイ。
一瞬突き抜けた!と思った‥。


負けたが、これぞ競馬の醍醐味。
馬券外れても後悔はなし。

ロジフェローズと横山典騎手。
府中の広く長い直線で走る姿が待ち遠しい。


今週はスペシャルウイークだ。
馬のことでない。
重賞が4つもある。
皐月賞トライアルの若葉Sもある。


全部日曜日にして、
「スーパーサンデー」と銘打ってもいいぐらいのラインアップ。


それぞれの夢が激しく交錯する。


木村季康

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2010年3月13日 (土)

続サクラサク

続サクラサク
先週咲きはじめた船橋法典郵便局前の桜

来週には満開になりそうです


黒宮千香子

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2010年3月12日 (金)

キム特「うまバカ日誌」

弥生賞のヴィクトワールピサの勝ちっぷりは
ダンスインザダークや
スペシャルウィークが
弥生賞を勝ったときの
姿とよく似ていた。

余力を残しつつ、
スパッと切れる脚。

強敵はいるが、
この馬が3冠レースのどれかは
勝つのではないかと思わせる内容だった。

道悪を克服したことも大きい。


今週、皐月賞トライアルは一休み。
桜花賞トライアルは
アネモネS、フィリーズレビューが行われ、
優先出走権を獲得する馬が決まる。

一方、
古馬重賞では
中山牝馬S。
ザレマ、レインダンスのラストランが伝えられている。

またアルティマトゥーレは高松宮記念を最後に引退、
ウオッカ世代が次々と
ターフを去る。


質の違う二つの流れが交錯する春競馬。

将来への期待とともに
一抹の寂しさも込み上げてくる。


木村季康

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2010年3月 7日 (日)

「ウオッカ引退」

名牝・ウオッカの現役引退が発表された。

管理する角居調教師が
きょう午後、中山競馬場で記者会見し明らかにしたもので、

角居師によると、
ウオッカはドバイで行われた「マクトゥームチャレンジラウンド3」に出走、
レース後に鼻出血を発症しているのを確認した。

谷水オーナーと協議し、
これ以上無理をさせられないとの結論に達し、現役引退の運びとなった。


ウオッカは
2007年、牝馬として64年ぶりのダービー優勝、
翌08年の天皇賞・秋ではライバル・ダイワスカーレットを2センチ差で
破るなど牝馬初のGI7勝、
今月末のドバイワールドカップがラストランとなる予定だった。


ウオッカは6歳。
現代の競馬としては
異例といえる競走生活の長さだった。
ドバイワールドカップ出走はならなかったが、
完全燃焼といっていい。
日本競馬の看板女優だった。

引退レースとなった一戦で勝ったのは
2年後輩の牝馬・レッドディザイア。

ウオッカ、ダイワスカーレットから始まった牝馬の時代は
レッドディザイア、ブエナビスタの世代へと引き継がれた。


これから繁殖牝馬として第二の道へ進むウオッカ。
顔を上下に激しくふって走る母そっくりの
子供たちが走る日を楽しみに待ちたい。


木村季康

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弥生賞レース後の騎手コメント

1着 ヴィクトワールピサ 武豊騎手
着差以上に強い内容でした。内枠だったので、周りを見ながら、いい感じで流れに乗れました。直線も、前があけば抜け出せる手応えだったので、開くのを待ってました。
1回ずつ課題をクリアしています。今年初戦もいい形でした。道悪も無難にこなせる能力の高い馬です。初戦からクラシックを意識していました。ここまでいい形できているので、本番も楽しみです。

3着 ダイワファルコン 北村宏司騎手
テンがかかってしまう馬なので、前半リズムをとりながらいきました。
いいものをもっています。

4着 ダイワバーバリアン 蛯名正義騎手
本質的に距離が長いから待ってから追いたかったのですが…最後とまってしまいました。馬場は上手に走っていました。

11着 アドマイヤテンクウ 安藤勝己騎手
返し馬からいい雰囲気じゃなかった。前走とは雰囲気が違っていました。馬場どうこうではありません。

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2010年3月 6日 (土)

サクラサク

サクラサク
中山競馬場に行く途中にある船橋法典郵便局の前にある桜。
もう花を咲かせていました。

黒宮千香子

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2010年3月 5日 (金)

キム特「ディザイアV」

ウオッカとともに
海外遠征中のレッドディザイアが
ドバイの重賞、「マクトゥームチャレンジラウンド3」を制した。

映像で見ると、
道中の位置取りは決してよくなかったように見えた。
むしろウオッカのほうが
行きっぷりはよかったのではないか。


レッドディザイアの
追い込みは久々。
前残りの展開を
大外一気の脚で差し切ったのだから
〓あっぱれ、あっぱれ。


ドバイワールドカップ参戦ならば、
ペリエ騎手とのコンビは難しいとのこと。
ならば四位騎手で臨んでいただきたい。


せめて単勝1000円だけでも買いたかった‥

さて、
今週も中山は道悪の可能性がある。
「あいにくの雨です」などとつい言ってしまうのだが、
先週は待ってましたとばかりに激走した馬たちがいた。


中山記念は
オペラハウスの子で
ワンツーフィニッシュ。

オペラハウスの父は
欧州の至宝・サドラーズウェルズ。
芝のレースでこの名前が馬名欄のどこかにあればそれでよしだ。

他、母の父ストームキャット、シルヴァーホーク
父キングカメハメハも活躍。

1980年代の日本血統が入っている馬も
がんばっていた。

力勝負はどんどこいと
いうことか。

土曜中山最初の芝のレースは5R。

人気を集めそうな
⑩ソウルフルヴォイスは
父キングカメハメハ、
祖母は1980年代の名牝・ダイナアクトレス。
ぜひともがんばっていただきたい。


④マキシムカフェの祖母は、
先週中山の芝で500万を勝ったビンテージチャートの「母」と同じ。親戚だ。

ここまで2頭発見。

今晩は眠れそうにない。


木村季康

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2010年3月 3日 (水)

キム特「トライアル展望②」

3歳牝馬戦線は
関東馬が優勢だ。

去年12月のGI・阪神ジュベナイルフィリーズで
アパパネ、アニメイトバイオの関東馬がワンツー。
年が明けても、フェアリーS、クイーンCも
関東馬が1,2着と好調が続く。

なかでも、
アパパネ、
アプリコットフィズが
ツートップ。

ともにレース運びに安定感があり、ここまで大崩れがない。

2歳女王・アパパネは
すでに栗東に入り、今週チューリップ賞で始動。

アプリコットフィズは
フェアリーS2着、
クイーンC1着と
着実に賞金を上乗せし、
賞金面でクラシック出走を確実にした。

桜花賞では
武豊騎手と新コンビを組む。

この2頭に続く、
いわゆるトップ下が
アニメイトバイオとみられる。


一方、関西勢は
去年のブエナビスタ、
レッドディザイアのような存在はまだいない。


チューリップ賞に
アパパネと対戦していない関西馬が多数出る予定で、
これらがどこまで戦えるか。


桜花賞トライアルは
6日チューリップ賞を皮切りに、
13日にアネモネS、
14日フィリーズレビューの3レースで上位に入れば出走権を獲得できる。


残る枠は
20日のフラワーC、ファルコンSで賞金を加算した馬、
前年、2歳の重賞を勝った馬たちになる。

去年、優先出走権なしの
900万円の馬は桜花賞に出走できなかったので
今年も1200万円がボーダーラインか。

ファルコンSが3月に行われるようになってから、
ハードルが高くなった。


また、今年は笠松から
ラヴミーチャンが
桜花賞出走をかけ、
トライアルレースに参戦してくる。

笠松の先輩、ライデンリーダーはフィリーズRを豪快に勝ち、
桜花賞、オークスで人気を集めた。
それから15年。

暴れてほしい。


木村季康

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2010年3月 2日 (火)

キム特「トライアル展望①」

今週から3歳クラシックレースへ向けての
トライアルレースが始まる。


まずは牡馬戦線を
整理してみたい。


「2強」と評価の高い
3戦3勝のローズキングダムがスプリングS、
4戦3勝のヴィクトワールピサが弥生賞で始動。

この2頭が現時点では他をリードしている。


これに続くと思われるのが
12月のラジオNIKKEI杯で
ヴィクトワールピサに敗れた馬たち。

②着 コスモファントムこそ調整が遅れているが、

③着 ダノンシャンティが2月の共同通信杯で鋭い脚をみせ2着。

④着 ヒルノダムールは、1月の若駒Sで良血ルーラーシップを完封する価値ある勝利。

⑤着 アドマイヤテンクウが1月の京成杯で2着。


③〜⑤着馬がその後のレースで活躍。
ヴィクトワールピサの評価を高めることにもなっている。


他路線では
・京成杯を制したエイシンフラッシュ。
並ばれても抜かさない、勝負根性に長けている。

・レーヴドリアンは
きさらぎ賞で2着と敗れたものの、
福寿草特別でもみせた切れ味は鋭い。


あとはディープインパクトの近親・リルダヴァルか。


皐月賞トライアルは
7日の弥生賞を皮切りに、20日若葉S、
21日スプリングSの3レース組まれている。


挙げた有力馬の中では、
ヴィクトワールピサと
アドマイヤテンクウが
弥生賞に出走予定。

アドマイヤテンクウが
具合好調で、12月の時点からどれたけ差を詰めているか。


去年、弥生賞優勝のロジユニヴァースは
その後、第76代ダービー馬となった。

(牝馬編は後日)


木村季康

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